歯を真っ白に仕上げてくれるホワイトニング。施術後の白さをできるだけ持続させるためのポイントのひとつに、ホワイトニング直後の飲食が挙げられます。施術後の約30分は、非常に着色しやすい状態となっています。それはなぜでしょうか。
ホワイトニング直後の歯はどんな状態?
歯の表面は、固いエナメル質でできていますが、エナメル質の表面は「ペクリル」という薄いタンパク質の保護膜で覆われています。ホワイトニングは、歯の表面にホワイトニング薬剤を塗布し、オフィスホワイトニングは光を照射、ホームホワイトニングはマウスピースで一定時間歯を覆います。その結果、歯が白くなりますが、ホワイトニング直後の歯の表面は、ペクリル膜が一時的にはがれた状態となっています。
ペクリル膜はホワイトニングによって一時的に剥がれても、およそ12時間から24時間の間に再生すると言われていますが、ペクリル膜が剥がれた状態で色素の濃いものを食べたり飲んだりすると、非常に着色しやすくなります。また再生する際に色素を取り込んでしまうため、せっかく真っ白になった歯が着色で汚れてしまいます。
そのため、ペクリル膜が再生されるまでの12時間から24時間は、できるだけ着色しやすい飲食物を控えるようにしましょう。特に、施術後30分から1時間は、注意が必要です。
着色しやすい飲食物
毎日の飲食でどうしても歯は汚れが付き、施術後は真っ白だった歯も、だんだんくすみが出てきます。少しでも着色を防ぐために、どのような飲食物が着色しやすいかを知っておきましょう。
・コーヒー、紅茶、赤ワイン、ウーロン茶、ブルーベリー、チョコレート、ココアなど
・カレー、ミートソース、デミグラスソース、醤油など色素が濃いもの
その他、喫煙者はタバコのヤニも歯の汚れの大きな原因です。ペクリル膜に色素が蓄積されて着色汚れとなります。特にタバコの中にあるタールはペクリルと結合しやすい性質で、通常の歯磨きではなかなか落とせません。着色しやすく落ちにくいため、非常に汚れが目立ってしまいます。
ホワイトニング後のケアに注意しましょう
ホワイトニング後の歯は、ペクリル膜が一時的に剥がれており、非常に色素を取り込みやすい状態になっています。ホワイトニングで歯が真っ白になって、さぁ一服、と、クリニックを出たあとにコーヒーとタバコを堪能してしまうと、ペクリルがない状態の歯に色素をダイレクトに取り込んでしまいます。これではせっかくホワイトニングを行ったのに台無しになってしまいます。
ホワイトニング直後は着色しやすい飲食物を控えるようにすることで、着色を遅らせることが可能となります。